概要
CATツールとは、人間による翻訳作業を補助し、翻訳の効率化と品質の一貫性を実現するための翻訳支援ソフトウェアです。翻訳メモリや用語集の機能を通じて、過去の翻訳資産を再利用します。
用語の解説
CATツール(Computer-Assisted Translation Tools)は、翻訳者が効率的かつ正確に作業できるよう支援するソフトウェアで、翻訳メモリ(TM)や用語集、品質チェック機能などを備えています。
翻訳者が手動で翻訳する作業をベースにしながら、過去のデータを活用して一貫性とスピードを確保するのが特徴です。
AIが自動で翻訳を行う機械翻訳(MT)とは違い、人が翻訳を行う際に支援するツールです。
代表的な例:Trados、memoQ、Phrase(旧Memsource)、Wordfast
実際の利用場面
- マニュアルや取扱説明書など、同じ表現が繰り返される文書の翻訳
- 大規模プロジェクトにおける複数翻訳者間での用語統一
- 翻訳済みデータを資産として活用し続けたい場合
導入のメリット
- 翻訳スピードの向上とコスト削減
- 用語や文体の一貫性確保
- 過去の翻訳データの再利用による効率化
注意点/課題
- 初期導入コストや翻訳者のトレーニングが必要
- 不適切な翻訳メモリ管理により、誤った翻訳が繰り返されるリスクがある
- 翻訳メモリの管理・更新が必要
- 初期学習コストやツール導入費用がかかる
- 全自動ではなく、翻訳者の判断が求められる