【ローカライズ】その意味と翻訳との違い

【ローカライズ】その意味と翻訳との違い

ビジネスシーンでは幅広いジャンルで使われる様になってきたと言われているローカライズという言葉。反面、その意味や重要性など、まだまだ一般的とは言えないかもしれません。今回は、翻訳との関係性なども含めて解説していきます。

目次

ローカライズとは

端的に言うと「地域に合わせる」さらに具体的に言うと「最適化する」といったところでしょうか。日本で言うと、京都にあるファストフード店等の看板の色が周囲に馴染むカラーリングになっているなどもその一例と言えます。

同じ企業や商品でも、国を越えると広告のデザインやカラーを変えた方が受け入れられやすい場合があるなどもローカライズの一例です。

例えば、日本人の感性ではガチャガチャしたような印象を受けるデザインも、国によってはスタンダードであったりする事も少なくありません。

主観ではなく、現地のニーズに合わせたものを地域ごとに作り、より効果的なものに作り上げること指すと言えます。あえて日本風のものを海外に持っていくなど逆で勝負する場合もあると思いますが、それもローカライズについて考えた結果導き出したデザイン等である方がより良いと言えるでしょう。

グローバリゼーション

よくローカライズと混同されがちな言葉がグローバリゼーションです。技術が進んだことによって文化や経済などが国を超えて広がっていく現象のことを指す言葉で、ローカライズとは似て非なるものと言えるでしょう。

混同されがちな二つの言葉ですが、実は似て非なる言葉と言えます。
混同されがちな二つの言葉ですが、実は似て非なる言葉と言えます。

ローカライズと翻訳の違い

日本の小説を海外で出版する際に、現地の言葉に翻訳をする必要があると思います。当たり前の話かもしれませんが、地域に最適化して販売するというまさにローカライズと言えるものです。

つまり翻訳とローカライズは違うものではなく、翻訳はローカライズの一つの手段といった方が良いかもしれません。

小説の出版で言えば、広告方法や表紙のデザインなど、翻訳だけでなくさまざまな面で現地に受け入れられやすい、または人気が出るような作りにしていくことが求められます。

ローカライズの要素は他にもありますが、翻訳はローカライズをする中の手段の一つとなります。
ローカライズの要素は他にもありますが、翻訳はローカライズをする中の手段の一つとなります。

ローカライズの必要性

目的として外国の市場に参入しビジネスを広めていくことが多くの場合考えられると思います。

現地の人の気持ちになってみると、気になって検索しても母国語で表記されないサイトであるなど、ローカライズされていなかった場合にサービスを受けようと思うでしょうか。

メディアやチラシなどで集客をするケースもあると思いますが、その場合にもローカライズは必要で、さらにはビジネスを広めていくためにはさまざまな手段を併用していくことも求められるでしょう。

そういった場合に、やはりローカライズは重要な部分を占めるものであり、その必要性は広く考えられるところとなっています。

ローカライズのチェックポイント

文化の違いを考慮する

国ごとに信仰する宗教の違いや文化の違いなど、表現には気をつける必要があります。どこの国に対してをしっかりと考えず、全てのエリアを一律の考えでローカライズしてしまうと事故の原因となるでしょう。

SEO対策

Webサイトのローカライズを行う場合に、デザインや表現はもちろんSEO対策もその国にあったものを施すとより効果的と言えます。せっかくサイトを作っても見られないものとなってしまっては意味がありません。現地のことをしっかりとリサーチしておきましょう。

地域に合ったデザインにする

エリアごとに受け入れられやすいデザインにしないと、ターゲットとなる現地の人々に受け入れられにくいものになってしまうかもしれません。色一つとっても、国によっては良い意味を持たない色もあるなど、ポイントを整理して取り組む必要があるでしょう。

ポイントをしっかりと抑えているかは、成功に向けて重要な要素となるでしょう。
ポイントをしっかりと抑えているかは、成功に向けて重要な要素となるでしょう。

ローカライズの具体例

アメリカ企業の日本向けマニュアルの翻訳ローカライズ

このケースでわかりやすくローカライズが必要となるケースが多いのが単位の違いです。例えば、距離や重さなどを表す際に日本では「メートル法」が使われていますが、アメリカでは「ヤード・ポンド法」が使われています。

「ヤード・ポンド法」では、長さを「フィート」、距離を「マイル」、重さを「ポンド」と言い、ローカライズするためにはそれらを「メートル法」に変換しなければなりません。

1フィート=30.48cm、1マイル=1.609344kmと決してキリの良い数字ではなく、分かりやすくするために小数点以下は切り捨てて「時速50km以上」などと記載することも必要となります。

その他にも、料金表がある場合には米ドルから円への変更を求められる場合などがあるでしょう。

日本企業の海外版サイト作成にあたっての翻訳ローカライズ

まず考えなければいけなない事としては、現地で受け入れられるものを制作することではないでしょうか。それにあたって拒否感を持たれてしまう表現や内容は避けたいところです。

国や地域によって、日本では問題ない事もタブーとして扱われている内容もあるでしょう。文化や宗教の違いなど、自身の常識や感覚ではわからないことも少なくありません。

そんな時に重要になるのが、現地調査とネイティブチェックです。現地調査ではできるだけ現地で生活している人や生活経験がある人が関われると良いでしょう。そして文章の表現や内容のチェックとして、現地が母国語の翻訳者をアサインしてネイティブチェックをする事でより高い精度のローカライズが実現されると思います。

まとめ

ローカライズされたサイトや広告などが、実は身の回りでも多くあると思います。特に大手企業の広告や輸入商品など、多くの人の目に触れているにも関わらず違和感なく受け入れられているものは優れたローカライズの賜物と言えるかもしれません。

「ローカライズをするために翻訳をする」といった表現が聞かれることもありますが、翻訳はローカライズの一手段であり、「現地に合わせて最適化すること」が目的となります。

しかしながら、翻訳が担当する現地の言葉に変換することや現地に合わせた表現に変換することは、ローカライズをする上で重要な役割を担っていると言えるでしょう。

これからローカライズを検討している方は、ただ現地の言葉に翻訳するだけでは受け入れられるものにならないかもしれないので、ネイティブチェックなどを行える会社等に相談してみると良いかもしれません。

有限会社TMJ JAPANセールス&マーケティング

満尾

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